| ダダ母たより | まぼろしキャンプ |
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みなさま、こんにちは、ダダ母です
夏休みにはいろいろと「療育キャンプ」が行われます。ダダも小さな時から、いくつか参加しました。 でも、本当に自閉症の子供たちにわかるように援助されてる?楽しめるように考えられてる?…疑問がありました。 もちろん、親のレスパイトという意味もあるでしょう。そして学ぶ場でもあります。親同士やボランティアさん、その他の支援者との交流も必要でしょう。 でも、でも…本当の主役は「自閉症の子供たち」じゃないかしら…。 そんな想いから、キャンプを企画してみました。
たくさんの人に支えられて出来あがった2001年夏の記録です。 テーマは、「お気楽でお得なキャンプ」
よかったら、エッセンスを…。 その名を「まぼろしキャンプ」と言います。 |
【まぼろしキャンプ (1)】
- スケジュール編
- キャンプの翌日も5時半から起き(あいかわらずダダが早起き!)、道具の片づけをあらかた済ませました。
- 準備も大変だが、片づけもなかなか…。
- 「2泊する」とパニックになり、「来年の8月○」で納得したCくんのためにも、「次は、いつやの?」と解散後すぐ言ってくれたYくんのためにも来年もせなアカンのでしょうか???
- 「まぼろしキャンプ」…どうして、こんな名前が付いたかというと、「あれは、まぼろしやったかもしれん」と思えるほど、素敵なキャンプだったからです。
- ある日、私の頭の中で「キャンプ、いいかも!」とひらめいたことが、その始まりでした。
- 思いつくとすぐ企画しないと気がすまないイラチの私。さっそく場所を捜しました。けれども、思いついたときは、快適そうな施設は、土日全て予約で埋まっていて、捜しに捜した場所が「○○林間キャンプ場」…ホンモノの山の中です。
- もちろん自炊が条件。
- それで、賄いが必要なら、といくらふとのsyunさんが「いいよ!」と言ってくれると、可能になるかも…大変他力本願ですが、それが頼り。
- OKがとれなかったら、この話、企画倒れになっていたでしょう。
- まず、長く付き合っている親御さんと託児で何回も顔を合わせているお子さん、そして地域を考慮し、10組のご家族にご連絡しました。
- これは、仲間内だけで実験的にしてみようキャンプです。
- キャンプ場のあいている日、syunさんがOKの日、親御さんがたくさん参加できる日、それが8月18日、なんと!地元の教師ための自閉症勉強会の日でした。
- 講師である京都のM養護のS先生が、同僚のN先生と一緒に「泊まります」と言って下さり、「学習会もできる!」。
- これほどの条件が重なるとは、偶然!イエイエ、これこそ必然!なのかもしれません。神様おおきにです。
- キャンプのテーマは「お気楽でお得なキャンプ」
- そして、お子さんには「自立的で、自己選択ができるキャンプ」と決めました。
- 結局参加表明して下さったご家族は8組。
- 親御さんには、当日の「個別のスケジュール」と「サポートブック」を作って来て下さるようにお願いしました。
- 夏休みの宿泊とあって、高校生ボラさんは、前日の午後のみの参加しか出来ず、なかなか宿泊してもらえるボランティアさんが見つかりませんでした。
- それで、KingStoneさんはじめ、いつも研究会で託児ボラで参加してくださっている関係者にご無理を言いました。
- 教師のための勉強会に参加して下さった先生方にも、そのまま来ていただいた方もおられます。
- 予定したメインの活動は、18日が「陶芸」、19日が「アスレチック」と「ハイキング」です。
- もっと選択肢をつくりたかったけれど(たとえば「陶芸」と「プール」とか)、天候とボランティアさんの数の関係で、それはいささか無理でした。
- 「陶芸」は貸切にしてもらえる窯元をご紹介いただきました。
- そのご主人は、障害のある方にも、陶芸を教えておられたり、サークルに会場を貸したりと理解のある方で、下見に言ったとき「粘土より、砂の方が良かったりして…」なんて冗談を言われていました。
- そういう理解のある窯元でしたので、こちらもピリピリする必要もなく、大変助かりました。
- 下見には、ダダが小さいときお世話になったSTのマーノさんと2人で行きました。
- 窯元では、建物、入口、作業場の他に、触ってはいけないも、制作の手順の写真を撮らせていただきました。
- それを、陶芸のページにレイアウトすることにしました。
- キャンプ場では、各棟(宿泊棟、管理棟、炊事棟、テントサイト、トイレ、お風呂などなど)、必要と思われる場所の写真を撮り、イメージしながら視覚支援と構造化を考えました。
- 18日の陶芸以外のボランティアさんとの活動は、夕食までに「シャボン玉」と、お風呂のあとの「花火」を用意しました。
- 翌19日の「アスレチック」は古いですが、大型のものが揃っていました。
- それと小高い山があり、30分ほどのハイキングを「オリエンテーリング形式」ですることにしました。
- そのために、下見の日(とびきり暑い日)に、山登りして、チェックポイントになるところの写真を撮ってきました(実はこれが一番きつかった!)。
- その写真とPCSシンボルを使って、場所と活動がわかるように「キャンプのしおり」をカラーコピーでビジュアルに作りました。
- しおりだけで、A4・10枚の力作です。
- そのしおりでOKのお子さんは、それを個別スケジュールにされましたし、お子さんにわかりやすいように、めくり式の絵にしたり、書きなおされた親御さんもおられます。
- 何故そこまでしたのかというと、他のキャンプの案内を見ていつも思うことは、ただ文字(しかもたいてい漢字)で書かれているだけで、自閉症のお子さんにわかるように書いてあることはほとんどないからです。
- 誰のためのキャンプかと考えると、大人よりむしろお子さんにわかりやすいようにしたい。
- それだと、もちろん、大人にもよくわかるはずです。
- 食事に関しては、時間だけを指定して、あとは全てを賄い方にお任せしていましたので、心配することがなく、お子さんの活動と親御さんの学習会などの行動のプロデュースだけでよかったので、とても助かりました。
- 自炊でありながら、賄い方を親でも子でもない別の方に専属にしてもらう…これも、今回の新しい企画の一つでした。
- キャンプというと「カレー作り」なんて予定が入りますが、集団でなにかをしてもらうということを必要最小限に留めたことは、結果的に良かったと思います。
- スケジュールは、きっちりとした形ではあるものの、全員がその時揃って何かを…と強制するものではなく、だいたいの時刻の予告にすぎませんでした。
- スケジュールが決定し、それが視覚的に「キャンプのしおり」の形になると、準備は半分済んだようなものです。
- 当日は、トランジッションにそのしおりの拡大コピーを貼り付けました。ボランティアさんもいつ、何処で、誰と、どんな活動をするのか、それで確認してもらいました。
- もちろん、何度も見に行ってるお子さんの姿も見られました。
- ダダも、1人で確認し、「アスレチック」に行ってしまったそうです。
- 自立的といえば自立的やけど、先回りし過ぎて、これも少し困りものでした。
【まぼろしキャンプ (2)】
- 視覚支援・構造化編
- 視覚支援の一番大きいものは、(1)で書いた「スケジュール」です。これは、命綱です。
- 当日キャンプ場で、先ず準備したことは、学習棟の構造化です。
- キャンプとはいえ、野外活動が苦手なお子さんもおられますので、テレビデオとおもちゃや本を持ち込みました。
- 使える学習棟は一つ。大人が集まって過ごすところも同じです。
- ホワイトボードで、部屋を仕切り、隅っこにテレビデオを置いて、そのまわりに机。机には「ここから座ってみます」と紙を、KingStoneさんが貼って下さいました。
- そのついたてが、トランジッション。時計やスケジュールやボラ対応名簿を貼り付けました。
- このスペースは小さいものの、外での活動に飽きたお子さんが、戻って来られて、ビデオを見たり、本をみたり…。みんな、そこでは落ちついて過ごされていました。ボラさんも一休みタイム。
- ついたてのこちら側では、親御さんが学習会をしていても、お子さんのことは気にならず、この構造化はとてもよかったです。
- ご家族が来られる前に、消火器など目について触ってはいけないものを布で隠しました。
- あと、「靴を脱ぎます」「ここは登っても○」など決まりごとのマークをつけました。
- ゴミは林間学校のある町が分別ゴミなので、もえるゴミ、缶ゴミ、ペットボトルは袋を分け、マークを貼りました(これは大人用ですね)。
- お子さんが来られて、遊びはじめはると、やはり気になるところが、出てきます。道路に飛び出さないように、黄色いヒモをわたして、Uターンのマークをつけたり、管理人室には、「入りません×」を貼ったりしました。
- 陶芸では、しおりにも同様に印しておいた展示物や扇風機などに実際「さわりません×」「みるだけ○」のPCSシンボルを置きました。
- 手を洗う場所には、終わりの頃、水遊びが始まったので、あわてて「水遊びしません×」の絵。
- 刺激が多くて集中しにくいお子さんのために、ダンボールのついたてを作れるように準備しておいたけれど、必要ありませんでした。
- たぶん、お子さん自身に「作る場所」を決めていただいたからだと思います。
- 手順書は、「しおり」に、窯元のご主人から実際に見せていただいた工程を写真で並べておきました。
- もちろんそれでわからないお子さんもおられましたが(どう提示するかこれからの課題です)、それでも、1時間の間、勝手に出ていって帰ってこないお子さんはありませんでした。
- みんな「芸術は爆発だ!」が出来上がりました。
- 食事は、夕食、朝食とも、炊事棟の側に20名以上で囲める大きなテーブル。
- 夜は星空、朝は木漏れ日。
- お子さんにとっても、大人にとっても、飲食の場所がはっきりしていて、居心地が良かったです。
- 寝る場所は宿泊棟とテントサイト。構造化はしなくて済みました。これについては、(3)に書きます。
- 翌日のアスレチックは、自閉症のお子さんにはわかりやすい遊びです。でもハイキングは、そのままでは、ちょっとしんどいのがわかっていましたので、「オリエンテーリング形式」しました。
- ハイキングコースに5カ所にそれぞれ色変わりの番号の札を立てました。スタートとゴールを入れて7つのチェックポイントを作り、その下に色のシールを置いておきました。
- チェックポイントのそれぞれの写真を貼り、番号をふってシールを貼る○を書いてハイキングコースのマップにしました。
- それを持って、自分でシールを貼りながら、ゴールまで行けたら、おしまい。次が、ご褒美の「お菓子タイム」。
- ボランティアさんには、できるだけ手を引かないで、お子さんが自立的にできるようにサポートしてもらいました。
- 後で、お話を聞くと、全員自分で登って、シールを貼って帰って来られたようです。
- 下見と、番号札のセッティング、そして回収と、マーノさんは3回の山登りをされました。お疲れさまでした!
- けれども、ハイキングという自閉症児にとって無味乾燥な活動が、この視覚支援で、ルールに従ったり、一人でできたりする意味のあるものになったと思います。
- 普通に歩けば30分ほどの道のりですが、超多動のTくんは、10分で駆け抜けて帰ってきました。
- Cくんは、ゴールまで来て、再びもとのコースを戻り結局2周しました。両方とも、もちろん自分でシールを貼って…。
- また、Eちゃんは、ゴールまで来て、5のチェックポイントを見逃しているのに気づき、どうしても気になるので、再び5まで戻りました(自閉症やなあ!)。
- エライゾ!誰が?…もちろん、ボランティアさん!
- 私自身が把握してない視覚支援や構造化はもっとあったと思います。気づいたら対応できるスタッフやボランティアさんばかりでしたから…。
- 「ダメダメ」「触らないで」「こっちへ行くよ」…手を引っぱったり、大声で叫んだり…そんな声があちこちでこだまするキャンプにはならなかったことだけは、確かです。
【まぼろしキャンプ (3)】
- 自己選択と自立的編
- ご家族が到着されると、先ずしていただいたことは、場所になれること、そして、お子さんに「何処で寝たいか?」をテントサイトと宿泊棟から選択してもらうことです。
- 暗くて綺麗とは言えないキャンプ場。そしてはじめての場所。
- 寝付きの悪い自閉症のお子さんにとってはツライ環境ですから、お子さんが自分で選んだ場所が、一番快適に違いないと思いました。
- 一人をのぞいて、あとは宿泊棟という大部屋を選ばれました。
- 夜寝るときも、布団を敷き詰めて、お子さんが「どの布団で寝たいか?」決めてもらいました。ダダも自分で布団を選び荷物を置いて、ゴロリと横になりました。
- おもしろいことに、宿泊棟で寝た全員が、隅っこを選び、すっぽり真ん中があきました。みんな隅っこの方が落ちつくのでしょう。
- 自分のことはよくわかっているのです。
- シーツと洗濯ヒモを使ってしきりを作ろうと思っていましたが、その必要がなかったのは、お子さんが「自己選択」で落ちつかれたからです。
- 雑魚寝なんて、彼らには無理かと思っていた私ですが、最初少し声を出したり、立ち上がったりするものの、みんな、すぐに眠る体勢になられたので、あまりのスムーズさに、かえって驚きました。
- 11時前にはテントサイトの一人を除いて、他の子どもたちは夢の中。そばでグッスリ眠っているお母さんを揺り起こして、夜の研修会(宴会)に参加してもらいました。
- 宴会はバーベキューのふるまいです。
- 最後に残ったテントサイトのTくんも12時過ぎに…。
- 彼は毎晩2時まで寝ないお子さんでしたので、お母さんが学習棟にみえた時には、思わず拍手をしてしまいました。
- さて、食事は、その時間になると三々五々集まってきて、食べたい人から欲しいものを選んで食べるという食事スタイル。
- どんなキャンプに行っても、何時に何を食べるとあらかじめ決められていて、自閉症児にとっても親にとっても窮屈ではないかなと感じていました。
- それで、なんとか違う形のものにしたかったからです。
- syunさんには、朝食を「バイキング形式」とだけお願いしましたが、他は全てお任せしました。
- 考えて下さった夕食は「フルコース風」で、いろいろな種類の食べ物があり、もちろん定番のカレーも大人用子ども用と準備してありました。
- ビールはサーバーに「アサヒ」と「キリン」がご用意でき、大人も銘柄の自己選択できる喜びを味わっていただけたと思います。
- 飲めない人へは、「ノンアルコールビール」のサービス。
- 朝食は、飲み物、パン、ジャムやバター、卵料理、サラダに至るまで複数用意していただき、お子さんが好みのものを選択して、自分で入れて食べました。
- 時間も朝9時までに食べるという決まりだけで、すぐに食べて、遊びはじめる子もいれば、のんびりする親子もあり、そして最後まで起きてこない人あり…。
- イメージどおりの食卓でした。きっと参加者のみなさんに、一番印象深かったのが、この食事風景だと思います。
- そのかわり、食事の準備と片づけを、一手に引き受けて下さったといくらふとのメンバーのトトロさんとヒラリンさんは、夜は遅くまで、朝は早くから、メチャ大変やったと思います。
- これからは、足を向けては眠れません。
- 飲食でいえば、陶芸やハイキングの後の「お菓子タイム」のアイスやスナックも、お子さんが選択できるように、あえて数種類用意しました。
- ハイキングは(1)に書いたとおり、自立的にできるようにしてありましたので、お子さんは、アスレチックが済んだあと、好きなときに行かれたようです。
- 一人、どうしてもその前にビデオを見たくて、スタート地点まで行くんだけど、また、学習棟に戻るをくり返しておられました。
- 全員で、さあ並んで行くぞ!という形であれば、お子さんにわだかまりが残ってしまうけれど、そういうものでもないので、ボランティアさんものんびり付き合っておられました。
- ビデオへの気がすむのを待ってから、2人で山へ登って行かれました。それでいいんじゃないかな…と思います。
- 自分で選択して、そして自立的にできるように援助すれば、お子さんにそれなりの葛藤があるとしても、それを乗り越えたり、最後には楽しんだりできると思います。
- 飲んだくれの大人の顔も悪くないけど、お子さんのいい顔をたくさん見られたらいいなあ…と思っていました。
- だからたった一杯のジュースでさえも、自分で選べる、それを認めてもらえるキャンプにしたかったのです。
【まぼろしキャンプ (4) 】
- ボランティア編
- キャンプで一番悩むのは、ボランティアさんのことです。
- お子さんがたくさんになればなるほど、ボランティア数がいります。
- 夏休み、学生さんも忙しい時期。宿泊では、大勢の高校生というわけにもいきません。
- 今回8組でしたが、これ以上多くても難しいし、少なくても淋しいしちょうど良い数字だと思いました。
- 大人の方も来られる時間がまちまちだったり、教師のための勉強会に参加されていたりと、調整がとても大変でした。
- それで、活動ごとに、お子さんの担当を変えるという形式をとりました。
- 18日 第1クールが「陶芸」
- 第2クールが「シャボン玉から食事まで」
- 第3クールが「お風呂上がりから、花火、スイカ」
- 19日 第4クールが「アスレチック〜ハイキング」
- それぞれ、違うお子さんを見てもらいました。フルタイムの参加のボランティアさんは4名のお子さんに関わっていただいたことになります。
- よくキャンプでは、食事も寝るのもボランティアさんと一緒という形が多いのですが、それでは、かえってお子さんの負担が大きいのではないかといつも感じていました。
- 食事であれば、レストランへ行くとか、就寝であればお泊まりだけの練習を企画する方が時間も短く気楽です。
- 親子で参加するキャンプの場合、お子さんに居心地よく過ごしてもらうのが一番ですから、必要以上の負担はせっかくのキャンプをしんどいものにしてしまうのではないかと思いました。
- それで、食事と就寝は親御さんにお任せすることにしました。
- その方が、ボランティアさんにしても、一息つく時間ができます。
- 食事タイムや夜9時にはお子さんを親御さんにお渡しする訳で、いつまで託児をするのか「終わり」がわかるほうが、頑張ってもらえると思いました。
- お風呂は、男の子が多かったので、お父さん4人にお願いしました。
- お風呂を入れる役、そしてうける役。
- あんまり出番のない父親も、ここでは主役です。
- 女の子は、夜から参加された女性のボランティアさんに頼みました。
- お風呂からあがったら、一息ついて、ボランティアさんの役目です。
- 豪華!花火大会!
- その間に、お母さんもお風呂に入ってもらう予定だったけれど、話し込んでいると、結局誰も入れませんでした。
- 最初の打ち合わせの時、親御さんには、ボランティアさんに預けている活動の時は、できるだけお子さんと離れて過ごすこと。時間が来たら、お子さんをすぐ引き取ること。
- この2点をお願いしました。
- そういうメリハリがある方が、お子さんにとっても、ボランティアさんにとっても助かります。
- どうしても、お子さんと離れると、ダラダラとしてしまいがちですが、その間にできること「学習会」や「準備や片づけ」など、子供と一緒ではできないことを設定しました。
- そういっても、仕事はそれほどはなく、お母さんにとっては、夏休みひとときのレスパイトになったことでしょう。
- お子さんの姿を遠くから眺めておられる様子は、本当に楽しそうでした。
- ボランティアさんは、担当するお子さんが次々変わってしまいますから、連絡は「サポートブック」だけです。
- 「サポートブック」を次の人に手渡す形で、バトンタッチ。
- 後から、学生さんに感想をお聞きすると、とても、助かったそうです。
- いちいち親御さんに聞きに行かなくてすむというのが、サポートする側も無駄がないとのことでした。ひとりひとり対応が違いますから、もしサポートブックがなければ、戸惑いと時間のロスが増えたことでしょう。
- この形は、初め双方に負担かな…と思っていましたが、お子さんの方に混乱があるようには見えませんでした。
- また、ボランティアさんにも、ちょっとハードなお子さんの後には、ソフトなお子さんを担当してもらったり、また2人でみたり、健常のご兄弟になったり、それなりに、余裕をもって過ごせたのではないかな…と感じました。
- 今回参加して下さったお子さんは、もう何年も付き合っていますので、活動によっては、体力のいるボラさんの方がいいとか、私の方にそういう把握ができていることもコーディネートしやすかったです。
- といっても、ボランティアさんには、大変頑張ってもらいました。
- 親御さんが、食事と並んで、何を絶賛されていたかというと、やっぱりボランティアさんの動きです。
- 今回、きちんとしたミーティングができなくて、全て文書でお願いしましたので、受け渡し等たくさんの不備がありました。
- ほとんどのボランティアさんが、その不備の部分を、自分で考えて、カバーして下さっていました。
- けれども、もう少し詰めておけばそういう負担も減るわけで、反省点はいっぱいあります。
- 「お気楽でお得」といったものの、ボランティアさんには、そう「お気楽」というわけではなかったと思います。
- それに、学生さん以外は、参加費もいただきましたし、「お得」という面でもかなり怪しいかな…。
- まあ、シェフSさんのゴージャスな食事で勘弁して下さい。
- といいつつ、賄い方にも、しっかり参加費いただきました。
- まぼろしキャンプは、まぼろしだけに鬼!のキャンプ。
- なんてことするねン!!!ッテ…今となって思います。
【まぼろしキャンプ (5) 】
- 感想編
- 終わってからも、ズーッと引きずっていたいような充実感がありました。
- もちろん、次の夏も出来ればと、フッと考えました。
- けれども、これは、あくまでも「まぼろし」キャンプです。
- 義務化すれば、色あせてしまう。あの時だから出来たことだと思います。
- このキャンプの正味の企画、準備は3名でしました。
- 賄い方は、といくらふとのsyunさん。そして制作方にSTのマーノさん。総合プロデュースは私・ダダ母です。
- けれども、お互いにイメージを話しあったくらいで、実質は別々に動きました。
- 当日に、準備したものを併せ持ってきて、各所に指示をして、後のスタッフに動いてもらいました。
- 参加者は、午後だけ、夜だけなど含めて、52名。
- 参加者への連絡は、「キャンプのしおり」を郵送する以外、全てメールとFAXです。
- 備品や嗜好品に付いては、参加者の持ち物として、個別にお願いすることで、かなりの低料金に押さえました。
- 結構な大人数でも、それほど準備がいらず、大勢であれこれ騒ぐことなく、スムーズにいったのは、企画する側ばかりでなく、参加する側の方向性や視点が一緒だったということが大きいと思います。
- スケジュールやサポートブック、構造化や視覚支援にしても、統一した感覚があるので、誰もそれに違和感を感じないし、むしろあって当然、必要なら工夫するよといった雰囲気は、おそらく、お子さんを含めた参加者全員に、居心地良さを持っていただけたと思います。
- 私自身は、これまで参加した他のキャンプのことを、かなり意識しました。それに参加した時の「なんか変?」と感じたことを、「こうしたらどうかな?」と考えてしたキャンプです。
- 終わってみて、よいキャンプだったなあ…と自分では思いました。
- けれども、それは私の感じたこと。
- 主人公たちは、どう思っているのでしょうか?ホントに楽しんで、良かったと思って欲しいのは、お子さんたちです。
- それでいて、そばにいる大人も楽しければ、儲けもの!こういう活動をするとき、そうあってこそ自然だと思うのです。
- 正直言うと、私は、キャンプの間、子どもたちの顔を見る余裕がありませんでした。
- 大きなかんしゃくもなく過ごしているけれど、ホントに楽しんでくれているのかどうか…。
- それは、マーノさんも同じだったそうです。いつも心配でした。
- でも、キャンプの翌日、参加してくれたご家族から次々連絡がありました。
- Sくんのお母さんからは、いつもほとんど感想を言わないSくんが、帰りの車の中で「キャンプ…いいねえ」とポツリと言ったと電話がありました。これは、お母さんですら、この夏2回目の驚くべき言葉だったそうです。1回目はUSJの後。
- Sくんにとっては、陶芸が辛い活動だったのがわかっていたので、それを聞いてホッとしました。
- Eちゃんのお母さんからも、「Eが『楽しかったです』と、オウム返しだけど、即答やった」と聞かされました。
- Eちゃんは、寝るときも、親御さんではなく、「先生と…(ボラさんと…)」となかなか離れなかったそうです。
- Cくんのお父さんからは、「…程良い日程と人数、意欲あるスタッフと充実していて、私としてはかなりの収穫でした…」とメールが来ました。Cくんには、2回、辛い思いをさせてしまったので、親御さんだけでもそう感じてもらったことは、幸いでした。
- けれども、Cくんは、どうだったのだろう…。彼の表情からは、よくわからなかったけれど…。
- そうだダダは?と思い、お風呂の時に聞いてみました。
- 「キャンプ、おもしろかった人?」と尋ねると「ハーイ」と答え、「おもしろくなかった人?」と尋ねると「・・・」無言でした。
- フーンと思っていると、しばらくして「ダダは、おもしろかった人です」と言いました。
- 2日目は、早くスケジュールをこなして帰りたいばかりのダダで、素っ気ない顔をしていたけれど、おもしろかったんやね。よかった。
- 夜に、最年少4才のMくんのお母さんからFAXが届きました。
- 保育所の連絡帳に、保母さんから「今日、お休みのことをみんなで話すとき、Mくんはキャンプやったねと言うと、『キャンプ、M、キャンプ!』と言い、楽しい経験だったことが表情からうかがえました。」と書いて下さっていたそうです。
- そして、最後にはこう結ばれていました。
- 「(Mくんの兄・小1)Tが、楽しい思い出がいっぱいできたようです。それをボランティアさんが支えてくれている、すごい人たちだ!と感じたのでしょう。キャンプから帰った後、突然言い出しました。
- 『ボク、ボランティアさんになる。なれるかなあ…』」
- えへへ…、泣けて来ちゃった。
- 参加して下さったみなさまへ、子どもたちへ、ありがとうを言います。
- 一番良い想いをしたのは、私ですね…やっぱり。
- 心地よい時間を、心地よい人たちと過ごすこと…これを「まぼろし作り」と私は呼んでいます。大切にしたいものの一つです。
- (おわり)
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